保護した猫を、自宅で保護できない場合(ペット不可など)は「一時預かりボランティア」を探します。
探し方や注意点を詳しく解説します。
目次
一時預かりを探すのは最終手段
多くの方が以下の理由で自宅での保護を難しいと考えていますが、多くの一時預かりも同様の環境にありながら、創意工夫で猫を助けています。
☑ 先住ペットがいる
☑ 家族に反対された
☑ 猫アレルギーの家族がいる
まずは自宅で保護する方法を探り、家族と何度も話し合うことをお勧めします。
一時預かりにお願いすることで、大変になる点も多いです。
☑ 猫への環境変化によるストレス
☑ 時間・費用面で一時預かりの負担が大きい
☑ コミュニケーションの煩雑さ
☑ 人慣れがなかなか進まなくてもお願いし難い
☑ 猫の性格や特徴の把握がしづらい
☑ 里親募集に時間がかかることも
猫を隔離できるスペース(ケージなどでも)を用意し、短期決戦で里親募集を頑張ることをお勧めします。
一時預かりボランティアの探し方
自宅での保護がどうしても難しい場合は、 里親が見つかるまで代わりにお世話をする「一時預かりボランティア」を探します。
移動による猫の負担に配慮し、近隣エリアで探します。
☑ 知人や親戚に声かけ
☑ ご近所さん(町内会・回覧板・掲示板など)
☑ チラシ掲示(動物病院やリアル店舗へ200-300部)
☑ 里親募集サイトの「ボランティア募集」
☑ SNSで呼びかけ
☑ 保護団体へ問い合わせ
保護団体はどこも手一杯に保護猫を抱えていますが、タイミングが合えば相談に応じてくれることも。丸投げの依頼は避け、ご自身でできることもお伝えするようにしましょう。
保護団体は、里親募集サイトなどで近隣エリアで検索すると見つかりやすいです。
一時預かりを探す際の注意点
保護してから探す
猫を保護し医療ケアを済ませてから一時預かりを探します。
一時預かりが受け入れを判断するための情報(性格・推定年齢・医療ケアや感染症の有無・人慣れ度など)は、保護して医療ケアをしなければ分からないからです。
保護から一時預かりが見つかるまでは、自宅で保護するか、近隣の方にお願いするか、動物病院に入院などで対応します。
預かり期間
猫は環境の変化に弱いため、里親が見つかるまで預かれる方を極力探します。
おおよその目安
1才未満:数ヶ月
1才以上:1年以上かかることも多い
年令が上がるほど時間はかかり、人慣れしていない・健康上のハンディあり・2匹一緒、などの条件が加わると数年かかることも。
やむを得ず途中で預かり先を変える場合は、保護主が責任をもって新しい一時預かりを探します。
室内の確認、役割や負担を決める
猫を預ける前に、必ず室内の様子確認し、脱走防止対策などをお願いします。
また、一時預かりが協力・負担できる範囲を確認し、一般的なケースを参考に一時預かりと保護主それぞれの役割を決めておきましょう。
一般的なケースです↓
一時預かり宅に猫のお届け
一時預かり宅に猫をお届けする際は、今後のトラブルを避けるためにも、以下は対応しておきます。
☑ ご家族全員と顔合わせ
☑ 身分証(コピー)と名刺を交換
☑ 室内の確認と脱走防止対策
☑ LINE交換
☑ 「一時預かり契約書」を交わす
不安に感じたら断る
面識のない方に猫を預ける場合は、事前に何度もやりとりを重ねます。
SNSから普段の生活や人柄を知ることもできるので、やりとりの時点で教えてもらえるよう確認しましょう。
以下のステップを省かないことや、億劫がらずに対応していただける方にお願いするようにします。
☑ メールでの度重なるやりとり
☑ 普段利用されているSNS確認
☑ ビデオ電話や事前訪問
・ご家族全員と顔合わせ
・身分証(コピー)と名刺の交換
・室内の確認と脱走防止対策
・役割を決める
☑ 猫のお届け
・一時預かり契約書
里親詐欺(虐待目的)は里親募集サイトや譲渡会などに紛れ込み、善人や家族を装っています。保護活動のエキスパートでも見抜けないことがあると聞きますので、一人では判断せずご不安な点があればやめておきましょう。
一時預かり中のやりとり
一時預かり期間中は、LINEチャットなどでマメにやりとりをし、一時預かりが不安にならないようコミュニケーションをとっていきます。
☑ 猫の様子を確認
☑ 里親募集用の画像や動画依頼
☑ 里親募集の状況
☑ フードなど足りているか
一時預かりを探せるアプリ
一時預かりをしたい人と、保護場所を探している保護主が繋がれるアプリ「みんなで猫だすけ」をリリースしました(2024年7月)。
スマホでご利用いただけます。
アプリからのお知らせや、保護猫活動向け講座など、公式LINEにてお知らせします。
ぜひ、お友達登録を!
野良猫の保護は、やり方さえ分かれば誰にでもできます。
飼い猫にするのであれば①②④、里親を探すのであれば⑤⑥が加わり、自宅で保護できない場合は③が加わります。
今回は、③を解説しました。
① 捕獲
② 医療ケア
③ 一時預かりを探す
④ 猫のお世話・家猫化訓練
⑤ 里親募集
⑥ 譲渡
ガイドを読んだ上で分からないことがあったり、あなたに合ったアドバイスが必要な方は、個別相談サービスをご利用ください。
猫を幸せにするアドバイザーとして、飼育トラブル・室内環境・保護活動・商品やプロジェクトのアドバイスや監修を行っています。保護猫シェルターの運営を経て、シェルターを持たない保護猫活動「AHAHA」を運営。(譲渡猫200、猫トラブル改善2,000以上)
資格:キャットライフアドバイザー/猫との住まいアドバイザー/ペット共生住宅管理士/犬猫行動アナリスト/愛玩動物飼養管理士2級 他