【猫のキャリーバッグ】リュック型をオススメしない3つの理由/猫が安心できるキャリーバッグと工夫を紹介

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このブログでは、猫が安心して移動できるキャリーバッグの選び方とできる工夫を、「猫を幸せにするアドバイザー」の視点でご紹介。

このブログで分かること
・リュック型をオススメしない3つの理由
・キャリーバッグ選びで絶対外せない3つの視点
・失敗しない!猫別の押さえるべきポイント4
・キャリーバッグにコレすると猫は安心する
・出発前と帰宅後の工夫

100頭以上の猫たちを、様々なタイプのキャリーバッグで通院させてきた実体験も交え、キャリーバッグについて解説していきます。


リュック型をオススメしない3つの理由

リュック型のキャリーバッグが人気の理由

最近人気が高い、リュック型のキャリーバッグ。

人気の理由はこのあたりでしょうか。

① 両手があくので、移動・災害時に便利
② 一部がスケルトンになっているデザイン性(猫が外を眺めたり、通行人がリュック内の猫を見ることができる)



たしかに両手があくのは便利ですが、防災バッグ自体がリュック型のことは多く(わが家も)、キャリーバッグはリュック型に固執する必要はない上、スケルトン部分から外を見渡せる状態は、猫にとって恐怖でしかありません。

① スケルトンが、猫を恐がらせている

猫は、環境の変化や移動が大の苦手です。

犬のように、キャリーバッグから外の景色を見て楽しんだりは決してしません。

外出慣れしていたり好奇心旺盛な一部の猫が、リュック型のスケルトンから外を眺める可愛らしい姿をSNSで見かけたり、商品ページにはワクワク顔の猫の画像が並んでいたりしますが、一般的な猫はあんな風にはならず、スケルトンの面積が大きいほどストレスを感じてしまいます。

そんな猫の状態にも、背負うタイプのリュック型では気づきくことができません。

② お互いの様子が見えない/異変に気づけない

前述のとおり、猫は移動が苦手なため、キャリーバッグの中で過呼吸になったりグッタリしてしまうことも多いのですが、背負っていては猫の異変に気づきにくく、対応するにも初動が遅れてしまいます。

キャリーバッグから脱走されたり、事故に巻き込まれたとしても、背負っていては気づきにくいのが致命的・・

また、猫にとっても飼い主の背中側にいることで、顔を見たり声を聞くことができず、存在を近くに感じにくいことも、不安やストレスに繋がります。

どうしてもリュック型を使う場合は、前抱きしてあげてください。

③ 揺れが大きく猫に負担

リュック型のキャリーバッグは、歩行者の歩き方のクセがリュックに響きやすく、左右・前後に大きく揺れます。

リュック内が広いほど、歩くたびに猫は揺り動かされ、背負う・降ろすときも斜めなりやすく、とにかく猫への負担が大きいのです。

猫の保護シェルターを運営していた頃、シェルターに置いていけない猫を徒歩10分ほどの自宅に連れて帰ることが多かったのですが、「リュック」「肩掛け」「手提げ」「カート」のうち、嘔吐をしたり体調が悪くなるのは決まって「リュック」と「カート」でした。

「リュック」は激しく体が揺り動かされ、「カート」はキャスターの細かな振動が猫に伝わりやすいのです・・。

車移動がメインで歩行時間が短かったり、能のようなすり足で歩ける人でしたら、リュック型でも問題ないと思います。

キャリーバッグ選びで絶対外せない3つの視点

ここまでリュック型がオススメできない理由を説明してきましたが、ではどんなキャリーバッグが猫には良いのでしょうか。

移動が大の苦手な猫が、ストレスを感じにくく過ごすためには、以下の3点はぜったいに外せない視点です。

① 揺れない
② 隠れられる
③ 脱走されない

キャリーバッグを選ぶ時だけではなく、出発前・移動中・帰宅後にできる猫への配慮もとても大事になってきますので、その辺りも併せて解説していきます。

揺れが少ないキャリーバッグ

「リュック」は前後・左右に大きく揺れやすく、「カート」は細かな振動をうけやすいですが、「肩掛け」「手提げ」であれば比較的猫を揺らすことなく移動できます。

「肩掛け」はバッグが腰にあたることで揺れやすくなるため、腰より上の位置にバッグがおさまるように紐の長さを調整できるタイプがオススメです。

そうなると、布製のソフトタイプ一択になります。

「手提げ」で持つ場合は、移動時に腕をぶんぶん振って揺らさないように配慮します。

プラスチック製のハードタイプ・ソフトタイプどちらも選べます。

キャリーバッグの中で安心できる工夫

キャリーバッグは通気性をよくするための穴やメッシュ部分が設けられていますが、そこから外が見えることでも怖がる猫は多いです。

キャリーバッグの中では、猫に広々と使ってもらいたくなりますが、猫は体の周りに何もないとストレスを感じやすいので、タオルやブランケットで体の周囲をふんわりと包むようにします。

怖いときはタオル内に隠れ、外の様子が気になったらタオルから顔を出し、飼い主の顔を見て安心できる、そんな状況をタオルで作ってあげられるとベストです。

タオルがクッションになり、揺れも抑えられます。

夏場は熱中症に気をつけたいので、風通りは保ちつつ保冷剤もセット。

冬場は、キャリーバッグの上からもブランケットを掛け、冷風が入らないように配慮します。



また、ときどき猫に声を掛けたり、キャリーバッグの上から「大丈夫だよ~」の合図としてトントンしたりすると安心してくれます。

「肩掛け」は猫との距離も近いので、歩きながら猫の様子を確認したり声をかけやすいです。

夏場でもキャリーバッグの上からタオルをかけ怖がらないように調整。ときどきタオルをめくって様子を確認しています。



公共交通機関を使う場合は、騒音が少ないルートを選ぶことも大事。

混雑する場所や地下鉄の轟音は人の6倍の聴覚をもつ猫には恐怖でトラウマになりやすいので、できる限り避けます。

安全なキャリーバッグの選び方・工夫

キャリーバッグから脱走する猫は意外に多く、ヒヤッとする話を頻繁に見聞きします。

✔ ハードタイプの上下が突然外れ、線路脇で猫が脱走
✔ ハードタイプ内で猫が暴れ、扉ごと突き抜け脱走
✔ ソフトタイプのファスナーを爪でこじ開け脱走
✔ ソフトタイプのメッシュ部分を齧り穴をあけ脱走



キャリーバッグにダイレクトに猫を入れるのは危険なんだな・・ということで、洗濯ネットに入れた上でキャリーバッグに入れるようにしていますが、両方ともファスナーを開けて脱走した引田天功みたいな猫もいました(室内で良かった・・)。

「キャリーバッグは脱走されるもの」と心得、脱走されない一手間をぜひお願いします。

✔ 洗濯ネットに入れてからキャリーバッグ(暴れる猫は診察もしやすい)
✔ ハードタイプで上下が分割できる形状は、ゴムバンドやマジックテープで補強
✔ ファスナーはロック式を選ぶ(ロック式でない場合は、ファスナーの穴同士を紐などで結く)


体当たりすると以外に脆く外れてしまう、ハードタイプの扉・・・(↑)

保護団体などでは、汚れても消毒や拭き取りがしやすく、積み重ねられるハードタイプが人気ですが、ハードタイプの上から大きな布で包んで使っていたりします。

ノミ・ダニを撒き散らさないマナーを兼ねた、脱走されないための一工夫でもあるのです。

失敗しない!猫別の押さえるべきポイント4

ここまでは、キャリーバッグ選びでどんな猫にも外せない3つの視点を解説してきましたが、猫の性格・使用頻度・移動手段によっても選ぶポイントは変わってくるので、ここからは「わが家の場合はどうかな?」と考えながら読み進めてみてください。

バッグの上がガバッと開く

猫を抱っこしてキャリーバッグに入れるとき、バッグの横からより上からの方が入ってもらいやすいです。

キャリーバッグが苦手な猫には、上部がガバッと大きく開くタイプを選びます。

病院で診察する際も、バッグから出るのを嫌がったり攻撃的になりやすい猫は、上からであれば出しやすく、簡単な診察ならキャリーバッグ内で診てもらえることもあります。



また、診察台の上でも、診察の邪魔にならないように猫にはタオルをかぶせておき、視界を閉ざしておくとパニックになりにくです。

ソフトタイプだと、こちらがベストセラーのようです。(上にも出入り口がある)

猫ベッドとして普段使い

キャリーバッグは普段からお部屋に置き、猫ベッドやシェルターとして日頃から猫が使っていれば、移動時にパニックになりにくいです。

キャリーバッグをクローゼットから取り出したとたん猛ダッシュで逃げられ、病院の予約時間までに捕まえられなかった・・ということにならずに済みます。

普段使いしてもらうには、横から出入りできる形状が使ってくれやすく、オヤツやオモチャでキャリーバッグに誘導して捕まえることもできます。

部屋に置いても悪目立ちしないキャリーバッグが少ないので、今後に期待したいところ・・

中にクッションなどを敷き、寝床として使いやすい(↓)

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コンパクトに収納できるか

キャリーバッグを、猫ベッドとして普段から部屋に置かない場合は、クローゼット内でコンパクトに折り畳み収納できると便利です。

災害時に拡張できる

もしもの災害時、猫と同行非難した先で広げられる、ゆったりサイズのポータブルケージを備えておけると安心です。

わが家の防災リュックにも、ポータブルケージとトイレをセットで備えていますが、折り畳んだところでけっこうなサイズで、非難グッズ(人用・猫用)と猫を抱えて本当に非難できるのかは疑わしい限り・・

いざというときにはスペースを広げることができる、拡張タイプのキャリーバッグが最近は増えています。

普段から部屋に出して使えるデザイン性ではありませんが、ときどき拡張した状態で部屋に出し、遊んだりオヤツを食べたりと楽しい記憶をつけておくと、避難所でのパニックも少しは防げるかもしれません。

出発前と帰宅後の工夫

動物と話しをすることができるアニマルコミュニケーターさんによると、通院や引っ越しなどは、事前にできるだけ早く伝えてほしいと切実に願うペットが多いのだそう。

これを伝えたからといって大人しく移動してくれるわけではありませんが、「いつ、何のために、どうやって行くか?」を、猫にもちゃんと伝えておくことは大切です。

そして、帰宅後はご褒美のオヤツやスキンシップも忘れずに。

病院からの帰宅後は、病院の匂いに反応し、留守番していた猫が攻撃をしてくるケースもあるため、不仲猫や繊細猫の場合はとくに1日は部屋を分け、様子を見ながらゆっくり対面させてみてください。

最後に

リュック内で、不安定な姿勢で怯えまくっている猫を気にするでもなく、スマホを操作しながら地下鉄を乗り継いでいる人に、でくわすことも少なくありません。

飼い主の移動のしやすさや、見た目の可愛さも大事ではありますが、「猫が安心して移動できること」を何より優先しキャリーバッグを選んでみてください。


最後に、わが家の検診時のショート動画をご紹介。

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