【野良猫を保護】「人や室内飼いに慣れるまで」トラブルを避ける究極のガイド

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こちらのブログでは、保護したばかりの野良猫や、人馴れしていない猫を、トラブル無く室内生活に慣れてもらうまでのステップを、どこよりも詳しく解説していきます。

これらの事が理解できます↓
・ケージの必要性、設置場所、ケージに準備する猫用品
・夜鳴き対策
・ケージ猫との接し方、人馴れ修行
・先住猫との対面
・ケージ卒業の時期・タイミング
・ケージ卒業後の人馴れ修行

解説するのは、保護猫シェルター&プラットフォーム運営8年「猫を幸せにするアドバイザー」として、譲渡猫200匹・700以上の猫トラブルを改善してきた”えん(Instagram)“です。

>> あなたの猫さんに合ったステップのご提案・改善点アドバイス「オンライン相談」はこちら↓

こちらのページだけでは解説しきれないため、文中に詳しいページの案内を表示しています。より深く知りたい点については、案内ページも併せてお読みください。


【野良猫を保護】室内飼いに慣れるまで ケージの準備

ケージの必要性

猫は環境の変化が苦手な動物です。

新しい場所や人に慣れるまでは、狭くて落ち着けるケージ内で過ごせる方が猫は安心できます。

ケージが無いとベッドやソファー下などの暗く手が届かない場所に籠ってしまい、猫の様子が分かりづらく、人馴れもなかなか進みません。

ケージで過ごしてくれれば、ごはんやトイレの様子をしっかり確認することができ、医療ケアや通院もしやすく、逃げようにも逃げられないので人馴れのスキンシップもしやすいです。

抱っこできるほど人馴れしていて好奇心旺盛な猫にはケージは必ずしも必要ありませんが、そうでない場合は必ずケージを用意しておきましょう。

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ケージの設置場所

ケージのベストな設置場所は、猫の性格や先住猫の有無によって変わってきます。

● 臆病で、環境の変化に弱い
 → 人の出入りが少なく、静かな部屋

● 比較的人に慣れ、好奇心旺盛
 → 人の気配がある、リビングなどの片隅(テレビの横や出入り口は避る)

● 先住ペットがいる
 → 隔離部屋を用意

先住ペットがいる場合は、感染症予防のためにも、検査・駆虫・ワクチンなどを終えるまでは完全に部屋を分けておけると安心です。

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ケージに準備する猫用品

ケージ生活が中長期になることを想定し、ケージはゆったりサイズの2~3段タイプがオススメです。

扉が手前に開閉するタイプは、猫が隙間をこじ開けて脱走することがあるため、スライド開閉が安心。

こちらのケージは、保護猫活動している人たちから人気の安心安全設計。縦横に拡張できるのも便利です。

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トイレは、オープンタイプがサッと引き出して掃除がしやすくオススメです。ドームタイプは、トイレの中に引き籠もる猫もいるので避けておきましょう。

猫砂は、猫の状況によって選んでください。

● 保護したばかり・粗相が心配な猫
 → 外の砂に近い鉱物系猫砂は、トイレの失敗が少ない

鉱物系は粉塵が舞いやすく体への害も心配なので、粉塵が舞いづらい鉱物系猫砂を選び、粗相の心配が無くなったら他の猫砂へ切り替えていきましょう。

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● 粗相の心配が無い猫
 →  お好きな猫砂を選んで大丈夫です。何を選んだら良いか分からない方にはこちらが扱いやすくオススメ。

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給水器は、ひっくり返されないようなケージ固定タイプが、省スペースで使え便利です。

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破壊されない隠れられる場所

保護したばかりで不安な時期は、ストレスから何でも齧ってしまいがち。

人が寝静まった深夜にやることが多いので、布やダンボール製などの食いちぎられてしまう素材のモノはケージの中はもちろん、ケージから猫が手を伸ばした範囲内に置かないように気をつけます。(カーテンも要注意)

また、猫が安心できるようにとケージ全体をシーツなどで覆う方が多いですが、中に引きずり込んでビリビリに破いたり誤食してしまうことも頻繁におきているので注意が必要です。

ケージ内に、猫がほどよく身を隠すことができる場所を用意します。

出入り口が小さすぎると、中に居ることが安全すぎて引き篭もりに拍車がかかります。コミュニケーションをとろうとしても、小さな入口からニョキッと何かが入ってくることをひどく怖がり、猫パンチや威嚇がエスカレートしてしまいます。

屋根がないオープンタイプは(下の画像右)、体の側面は隠すことができるので安心でき、猫の顔色や状況が分かりやすく、コミュニケーションも取りやすいです。

画像のベッドは2WAYでとても便利。季節や猫の人慣れ具合に合わせて調整できます。

厚手ですが布製のため、誤食の傾向がある猫には、籠・プラスチックの箱やケースを設置してください。

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【野良猫を保護】室内飼いに慣れるまで 夜鳴き対策

夜鳴きは、ほぼすると心得る

新しい環境に慣れるまでは、ほとんどの猫が夜鳴きをします。

新しい環境が不安だったり、野良時代に多くの時間を費やしていたテリトリーのパトロールができなくなったことで、「ここから出たい」「いつもの場所に行きたい」と鳴いてしまうのです。

鳴き方や頻度や期間は猫によってさまざまで、人間の赤ちゃん以上のボリュームで寝ずに鳴き続けてしまう猫も多いです。

また、人間の赤ちゃんの夜泣きを止められないのと同じで、猫の夜鳴きを止める方法も殆どありません。

夜鳴きは、数週間~数ヶ月続くため、「保護しなかった方が良かったのかな・・」「わが家に不満があるのかな・・」とついマイナスに考えてしまいますが、次第に夜鳴きは減り、必ずいつかおさまります。

1~2ヶ月経っても、少しも減ることもなく鳴き続けるなら、ケージの場所を移動させるか、ケージから出して変化をみます。数日は治まっても復活してしまうことが多いですが、ごく稀にパタリとおさまるケースもあります。

ご近所へのご挨拶

事前にご近所さんに挨拶をしておきましょう。

音は上に響くので、集合住宅の場合は両隣と上下の方にご挨拶しておけると安心です。

「猫の迎え入れたので、鳴き声や足音で当面ご迷惑をおかけするかもしれません・・・」と挨拶をしておけば、例え本気でうるさかったとしても、苦情にはなりにくいです。

過去に、ご挨拶を省いたばかりに管理会社にクレームがいってしまい、トライアル中の猫が出戻ってきてしまったことがありました。。。

また、ご近所からの苦情を恐れて、どうにか夜鳴きを止めさせようと飼い主さんまでストレスを溜めてしまうケースも多いです。

「そこまでしなくても・・・」と思わず、事前にできる備えをしておきましょう。

部屋の防音対策

ものすごい夜鳴きがはじまってしまったら、音漏れが比較的少ない部屋にケージを移動できないか検討します。

・お隣に接しない部屋
・窓が少ない部屋

気休め程度の効果ですが、防音効果のあるカーテンやシートで窓の音漏れ対策をしたり、小さな窓ならダンボールやクッションを利用して、手作りの防音対策をしてみましょう。

【野良猫を保護】室内飼いに慣れるまで ケージ猫との接し方・人馴れ

ケージを開けるときの注意点

猫のお世話をする際、ケージから脱出されないように充分に気をつけます。

また、ケージがある部屋のドアや窓は、念のために必ず閉めておきましょう。

(ケージ脱出 → 開いていた窓の網戸を突き破り外へ脱走 → 目の前で車で跳ねられた、という悲しい事故も実際におきています。)

激しめの猫パンチをしてくる猫には、防御用にグローブをはめておくと安心です。

闘犬用などの本皮手袋は、猫を怖がらせてしまい逆効果なので注意してください。

はじめの5日で「ご飯・おしっこ・うんち」3点クリア

はじめの2~3日は、ご飯を食べられないほど緊張してしまう猫は多いです。

この時期は、ウェットフードやペーストおやつ「ちゅ~る」などをメインにして、栄養バランスよりも食べてもらうことを優先します。

人がそばにいたりジッと見ていると食べないので、ケージがある部屋への出入りは必要最小限にとどめ、猫に危険が無いかを時おり確認する程度にします。

飼い主が寝静まった時間帯に、ご飯やトイレをすることが多いので、食べた量をしっかり確認しておきます。

一口でも食べていれば、なんとかなる時期でもありますが、4~5日一切飲まず食わずだと危険です。動物病院とコンタクトをとり、獣医の指示に従えるよう準備をしておきます。

頑なに食べなかった猫も、4日以上の空腹は限界のようで大抵食べ始めるので、5日以内に「ご飯・おしっこ・うんち」の3点がクリアできれば一先ず合格です。

人馴れは、ケージ期間中にすすめるのがポイント

「ご飯・おしっこ・うんち」 がクリアでき、夜鳴きも落ち着いてきたら、ようやく猫は人馴れに向き合える段階になりました。

おやつやオモチャを使って、スキンシップ(人馴れ修行)をはじめていきます。

限られた空間で人に向き合うしかないケージ生活は、人馴れ修行がしやすい時期なので、毎日少なくとも1時間くらいは猫と向き合う時間をつくっていきましょう。

ケージ卒業後は、興味関心が他に向くし逃げ放題なため、ケージ期間中に縮んだと思った距離が、また少し離れてしまいます・・

そうならないためにも、ケージ期間中にめいいっぱい人馴れをすすめておきましょう。

人馴れ修行に「おやつ」

「ちゅ~る」などのスティックタイプのおやつは、手から口元までの距離があるので、人馴れしていない猫も食べやすいです。

怖がる猫には、ケージの扉は開けずに、柵の間からスティックを差し込んで与えてみます。



食べているうちに指先が猫の口元に近づくので、「そのまま指をペロペロ舐めてくれた!」なんて嬉しいこともおこりやすいです。

おやつの与えすぎには注意が必要ですが、1日1本くらいなら大丈夫。積極的におやつを使い「美味しいものをくれる人」と覚えてもらいましょう。

人馴れ修行に「オモチャ」

「オモチャで遊ぶ」という経験がない猫は、オモチャへの反応が鈍かったり、逆に獲物と勘違いして野性的に飛びかかってくる子もいます。

猫に触れない状態でオモチャを誤食されてしまった場合、口をこじ開けてオモチャを回収することが難しいので、鳥の羽根やリアルファー、切れやすい紐や、部品がいろいろ付いたオモチャは避け、安全で破壊されにくいオモチャを選びます。

また、遊び終わったら置きっぱなしにせず、必ず猫の手の届かない場所に片付けます。

ケージ生活が長くなる場合は、運動不足や退屈によるストレスも心配になってくるので、日に何度か遊ぶ時間を作るようにしましょう。

人馴れ修行に「伸びる孫の手」

人を怖がる猫も、顔周りなら触ることを許可してくれやすいです。

手を怖がる場合は、オモチャの棒や「伸びる孫の手」を使い、顔周りのナデナデにチャレンジしましょう。

毎日やっていれば少しずつ慣れていき、次第に手で触ることもできるようになります。

飼い主さんのちょっとした動作が猫を怖がらせていることもあります。ご自身ではなかなか気づきにくいので、不安がある方は「オンライン相談」をご利用ください。

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【野良猫を保護】室内飼いに慣れるまで 先住猫との対面

新入り猫にかかりっきりになってしまいがちな時期ですが、先住猫がいる場合は、先住猫を一番に配慮する必要があります。

飼い主さんの愛情や一緒に過ごす時間を新入り猫に奪われたように感じ、ヤキモチから新入り猫を攻撃をしたり、ショックで塞ぎ込んでしまうケースはとても多いのです。

ご家族で分担するなどし、先住猫とのスキンシップ時間もいつも以上に作っていってください。

対面前に匂いの交換

新入り猫と部屋を分けていても、別の空間に猫がいることを匂いや気配で察知します。

猫は匂いで、相手の猫がどういう属性なのか(性別・年齢・性格など)判断しているので、上述した「ご飯・おしっこ・うんち」の3点がクリアし、夜鳴きが落ち着いたら、お互いの匂いがついている愛用品(爪とぎがオススメ)を交換し、「こういう猫が隣の空間にいるよ」ということを知らせます。

ケージ越しの対面

新入り猫の体についているノミ・ダニなどの外部寄生虫が完全に落ち、くしゃみなどの猫風邪が完治したら、ケージがある部屋に先住猫を招き、ケージ越しの対面を始めていきます。

どちらかが酷く怯えたりケージ越しに激しい猫パンチをするようなら対面を中断し、翌日にまたトライします。

毎日繰り返しているうちに、少しずつ相手を許容できるようになります。

ケージ越しに、相手の姿が見えるところで、ご飯・おやつ・遊び・スキンシップなどの「楽しい記憶」と結びつけていくことがポイントです。

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【野良猫を保護】室内飼いに慣れるまで ケージ卒業

ケージから出すタイミング

ケージから出すタイミングは、以下で総合的に判断します。全てクリアできていなくても、猫の性格やご家庭の事情で前倒しにすることもあるかと思います。

✔人を怖がらなくなり触れるようになった
✔初期に必要な医療ケアが一通り済んだ(ケージにいれば捕まえやすい)
✔先住猫がいる場合、お互いへの威嚇が減った

運動不足や退屈さを考えると、ケージ生活は2~3ヶ月くらいが限界と考え、人馴れや先住猫との対面ステップをすすめていきましょう。

フリーの空間・時間を徐々に増やす

ケージが置いてある部屋を締め切り、まずは狭いスペースから慣れてもらいます。

ケージから出ても怖がってすぐケージに戻るようなら、それでかまいません。無理強いはせず翌日また同じことを繰り返します。毎日繰り返すことで、冒険できる時間が少しずつ増えていきます。

好奇心旺盛な猫は、一度フリーにしたらケージに戻らないこともありますが、ケージ内でのトイレやご飯の習慣はそのままにしておくことで、通院時や爪切りで捕まえやすく、猫にとって「一番安心できる場所」になれば、来客時や災害時のパニックや脱走も避けられやすいです。

ケージが置いてある部屋に慣れたら、隣の部屋にも慣れてもうら・・・を繰り返し、自由に動ける空間と時間を少しずつ増やしていきます。

危険なモノを片付ける

猫は何でも齧ると心得、フリーにする空間の危険な物を片付け、対策をしておきます。

・家具の転倒防止
・高い場所にある重たいものなどを下へ移動
・観葉植物・香水・アロマなど猫に毒なモノを撤去
・紐状のものや小さな雑貨など、誤飲の可能性のあるモノをしまう
・コードのイタズラ防止に配線BOXや配線カバーなどを使う
・玄関と窓の脱走防止対策
・ガスコンロのロックをする(ジャンプした際に後ろ足を引っ掛け点火してしまう)
・包丁などシンクに出しっぱなしにせずすぐに洗ってしまう


家の中には猫に危険なモノで溢れていることが学べる、オススメの書籍です。

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ケージ卒業後も便利に使えるケージ

ケージを完全に卒業した後も、ケージは便利に使えます。

ご飯・トイレ・お昼寝をする場所として使い続けていれば、通院時や爪切りも比較的捕まえやすいです。

内側にハンモックを吊るせば遊具になるし、屋根部分にマットを敷くなどしキャットタワーと組み合わせた導線を作りにも便利。

猫ケージ活用法

大地震で猫がパニックになったときも、ケージに逃げる習慣があれば、パッと捕まえて同行避難しやすいですし、被災生活時にシェルターとして使えれば、割れた窓から脱走される心配も少ないです。

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ケージ卒業後の人馴れ修行

ケージ内では触らせてくれた猫も、ケージから自由になった途端、逃げ放題で触れなくなりがちです。

威嚇したり怖がるからと猫に遠慮してばかりいては、永遠に人馴れはしません。

怖がらせない範囲で猫にとってのチャレンジポイントを適度に設け、許容範囲を少しずつ広げながら距離を縮めていきます。

ケージからフリーになった途端、家庭内野良にならない室内環境作りと、人馴れステップはこちらで解説しています↘

最後に

猫が新しい環境に慣れるまでは、思いもよらぬトラブルが発生しがちです。

予めトラブルを避けられるような一般的な流れや向き合い方を「ガイド」としてまとめましたが、厳密には猫の性格や住環境によって然るべき対応は変わってきます。

室内環境やご家族の接し方が、トラブルを招いていることも多いのです。

オンラインで猫の様子や室内環境を拝見し、あなたの猫さんに合ったステップのご提案や、改善アドバイスをしています。

✔人馴れの向き合い方に自信がない
✔ケージから出すタイミングが分からない
✔先住猫との対面はどうやるべきか不安

>>「オンラインアドバイス」詳しく見てみる

【猫が猫らしく活き活き暮らせる「室内改善アドバイス」】
猫にとって「お家の中が世界のすべて」です。習性に合った刺激的で退屈しない環境づくりをご提案します。
● 猫さんが使うアイテムの適切な配置
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● 猫さんに危険な箇所の対策
● 猫さんが喜ぶ遊び方やタイミング
● ワクワクするごはんやおやつの与え方