ケージ猫の慣らし方/ケージからいつ出すべき?

猫をお迎えする際の「ケージ」について解説するシリーズも、今回で4回目となりました。

こちらのブログ内容に興味がある方は、前回までの内容も参考にしていただける点が多いはずですので、必要な方は合わせてお読みください。

今回のブログでは、以下についてまとめています。

・ケージ生活の猫と仲良くなる方法
・ケージからフリーにするタイミング



ケージ猫の人馴れ方法

猫をお迎えした際にケージからはじめた方が良い理由はいろいろありますが、中でも「人馴れさせやすい」という点も大きいかと思います。

人間に触らせない状態でケージから自由の身となった猫は、永遠に人間から距離をとり続け「家庭内野良猫」となってしまいますので、逃げ場がなく人間と向き合うしかやるコトがないケージ生活期間は、人馴れ訓練に絶好のチャンスです。


猫は環境の変化がとても苦手なため、「新しい環境に慣れる」ことを第一に優先してほしいですが、ご飯がスムーズに食べられる頃になったら、人間に慣れてもらうための「人馴れ訓練」に積極的にチャレンジしてみてください。

遊び

元野良猫はオモチャで遊んだ経験などないためオモチャの役割を理解できずに、無反応だったり、逆に狩りのように捕まえて食べようと興奮してしまったり、怖がってしまったりと、はじめのうちは上手く遊べない子が多いです。

ただ、毎日繰り返しているうちに次第に遊んでくれるようになるので、粘り強く続けてみてください。

危険なオモチャ

人間の手に持って振り回すタイプのオモチャ以外、この時期は危険です。

猫に自発的に遊んでもらう系オモチャは ケージの中に置きざりになるため、誤食の危険があります。

特に、ネズミの形をしたやつや鳥の羽がついたオモチャは、リアルファーの匂いに興奮しまるごと食べてしまう子も・・・



獣医さん監修の本「猫が食べると危ない食品・植物・家の中の物図鑑」にも、”販売を中止して欲しいくらい猫のオモチャには危険なものが多い”と書かれています。

こちらの本は、これから猫と暮らす方はもちろん、猫とすでに暮らしている方にもぜったい読んで欲しいくらいオススメです。

オモチャを誤食してしまった場合、スムーズに便から排出されずに腸に詰まると、緊急手術が必要になったり、最悪命を落とすことも・・・

触れない猫の場合は特に、誤食に気づいたとしてもそれ以上食べないようにオモチャを回収したり吐き出させたりの処置ができないので、この時期のオモチャ選びは「安全面」 をとにかく優先にして慎重に選んでください 。

オススメのオモチャ

ケージ生活の猫にオススメのオモチャは、人間が手に持って振り回すタイプで、リアルファーや食いちぎられやすい紐が使われていないやつが安心です。

おすすめのオモチャ。
残念ながらどちらももう売っていないため修繕しながら大切に使っています。
下のオモチャが気に入りすぎて、某ブランドに依頼して作ってもらったのが上のオモチャ。
ぜったい安全な猫のオモチャをプロデュースさせてくださるメーカーさんいませんか?

わたしが長年愛用しているのは、ながーい紐の「レインボーキャットチャーマー」。

誤食されそうな余計な部品が無いとてもシンプルなこちらのオモチャは、アメリカでロングセラーとなったそう。

たとえ紐を引っ張られたりむしゃむしゃし始めたとしても、持ち手とリボンのジョイントが超頑丈なので、ぐいっとこちらに引っ張って回収することができます。

持ち手も含めると170cmほどあるので、人馴れしていない猫とも距離を保って遊べますし、多頭の場合も5~6頭ぐらいなら みんなで遊ぶことができてとても便利 。

猫が興味を惹くような動きがどれだけできるか、人間の手腕が試されますので手首のグリップを柔らかくして挑んでください(笑)

わたしも保護猫活動をする中で、このオモチャを使ってたくさんの猫たちと仲良くなりました!

ケージ猫との遊び方

ケージ内の猫と遊ぶ際、扉を開けてしまうと脱走されることがあるので、ケージの隙間から紐を投げ入れたり、上から垂らしたりして遊びます。

毎日繰り返しているうちに猫の方も遊び方が掴めてきますので、だんだん距離を縮めることができます。

ときどき「うちの猫は全くオモチャに興味が無いんです」という方がおりますが、”猫がオモチャに興味ない” のではなく “オモチャの振り方が楽しく無さそう” なのかもしれません。。。

ただただオモチャを規則的に振っているだけではきっと、猫からしたら面白味がありません。

不規則に動かしたり、棚板を利用して獲物が隠れたように見せたり、擦ったような音をたてたりしてみてください。


また、猫にとっての “遊び” とは、オモチャに飛びついたり動き回るだけではなく、「じーっと」凝視したり視線で追うような行為がすでに、猫にとって刺激となり “遊び” になるので、「オモチャに飛びついてくれない・・」と止めてしまわないようにしてください。


毎日続けているうちに、持ち手の先で頭を撫でてみたりとスキンシップもできるようになります。

先住猫がいる場合は、 ケージ越しのオモチャでの遊びを毎日繰り返すことで仲良くなりやすいです 。

遊び終わったら、猫の手の届かない場所に必ず片付けてくださいね。

おやつ

人馴れ修行を兼ねたおやつにぴったりなのが、スティックタイプのペーストおやつ。

いわゆる「ちゅ~る」のようなやつです。

固形タイプのおやつだと、お皿に出すか、ケージの隙間から投げ入れることになり逆に怖がらせてしまうことも・・・

スティックタイプであれば、手に持った状態でケージの隙間から差し込んで食べてもらえますし、猫の口元までにスティックの長さぶん距離があるため、 怖がりな猫でも挑戦しやすいのです 。



中身を絞り出すにつれ指先が猫の口元に近づくので、ふだん威嚇する猫であってもこの時ばかりは急接近できたりします。

毎日続けていれば次第に人間の手が怖くないことを学び、空いた指で顔まわりをそっと撫でさせてくれるようなスキンシップもできるようになります。

スキンシップ

ケージに近づいただけで怖がったり激しい威嚇をする場合は、スキンシップはまだ早いので “遊び” や “おやつ” を毎日繰り返しながら、「人間=楽しい」記憶を増やしていきます。

“遊び” や “おやつ” に慣れてきたら、スキンシップにもぜひチャレンジ!

いきなり素手で触るのがハードルが高そうな場合は、オモチャの持ち手で顔周りや体を撫でてみてください。

オモチャの持ち手では短すぎるかな~という場合は、伸びる孫の手がとても便利。




元ボス猫の八べぇさんは人間に対してスーパー怖がりですが 、伸びる孫の手を使ったスキンシップを毎日ひたすら繰り返し、3ヶ月後には直接手でナデナデできるようになりました。

ケージから出すタイミングはいつ?

ケージからフリーにするタイミングは、完全に人間を怖がらなくなって、ベタベタと触れるようになってからがベストです。

なぜなら、ケージ内にいるときにはまぁまぁ触らせてくれていても、ケージからフリーになった途端に興味関心が他に向かうため、人間から逃げたり距離を置かれることが多々・・・

そうなってしまうと通院時に捕まえるのが大変ですし、目薬や爪切りも難しくなるため、ケージ生活中に完全に人馴れできるとベストではあります。



とはいえ、、、

そこまで人馴れを待っていてはケージ生活が長くなってしまうし、退屈でストレスを溜めることもあります。

また、夜鳴きが止まらないから仕方なくケージからフリーにしたり、ケージから脱走されたり・・・と、 ぜんぜん人馴れしていないのにケージから致し方なく出すこともあります 。。。

ケージから出てしまった猫との人馴れ

人馴れする前にケージから出てしまった猫に対してもケージの猫と同じように、オモチャ・おやつ・スキンシップを毎日地道に繰り返しながら少しずつ距離を縮めていきます。

まずは、人間の手が届かないような隙間で引き籠もり生活をされてしまわないように、入られたくない隙間は全て埋めてしまいましょう。

そして、猫が安心して眠れるホームのような猫ベッドなどを、静かな場所に用意し、そこを拠点にご飯・トイレ・遊び・オヤツができるように整えてあげます。

遊びやおやつを怖がらなくなったら、人間との距離を縮めていきます。 脚を床に投げ出すようにして床に座り、オモチャやおやつを膝の上に誘導するような感じでやってみて。

はじめのうちは、威嚇したり怖くなってバッと逃げたりしますが、 毎日繰り返すことで 「膝の上に乗っても何も怖いことが起こらない」と分かれば、どんどん距離を縮めてきてくれます。


いかがでしたでしょうか。

ケージの猫と仲良くなる方法をいくつか紹介しましたが、 どれも毎日地道に続けることが一番の近道です 。

こちらが諦めてしまうと猫の方から近づいてきてくれることはほとんどありませんが、こちらが諦めずに毎日続けていれば必ず距離は近づきますヨ!



こちら↓の記事では、 「ケージ卒業後の便利な使い方」 ついて詳しくまとめていますので合わせて参考にしてみてください。

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