こんにちは、「猫を幸せにするアドバイザー」のえんです。
今回は、室内で猫と暮らす飼い主さんにとって欠かせない知識、「高い場所の作り方」についてお話しします。
猫は本来、木に登ったり高い場所から周囲を見渡したりすることが大好きな動物です。
室内飼いの猫にとって、この本能を満たすことは非常に重要です。でも、ただキャットタワーを置けばいいというわけではありません。
今回は、猫が本当に喜ぶ高い場所づくりの8つのポイントを詳しくご紹介します。
DIYが得意な方はもちろん、市販品を使いたい方にも参考になる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
目次
なぜ室内猫に高い場所が必要なの?
高い場所を作る前に、まずはその必要性について理解しておきましょう。
✔ ストレス解消
✔ 安全な避難場所の確保
✔ 運動不足の解消
✔ 猫の本能を満たす
室内で過ごす時間が長い猫にとって、高い場所は単なる遊び場ではありません。
ストレス解消や健康維持に欠かせない重要な要素なのです。
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高い場所づくりの8つのポイント
それでは、実際に高い場所を作る際のポイントを見ていきましょう。
1. 高さと奥行きに変化をつける
単調な高さは避けよう
よく見かけるのが、部屋の高い位置に一定の高さでぐるりと設置されたキャットウォーク。
一見良さそうに見えますが、実はこれはあまりおすすめできません。
なぜなら
✔ 単調で刺激が少ない
✔ 猫が暴走しやすい
✔ 喧嘩や追いかけっこの際に危険
代わりに、高さや奥行きに変化をつけることで
✔ 猫に新鮮な刺激を与えられる
✔ 見える景色が変わり、猫の興味を引く
✔ 慎重に移動するため、暴走を防げる
2. ステップ間の距離は30cm以内に
使いやすさを重視しよう
キャットウォークやステップを設置する際は、横方向も縦方向も30cm以内の間隔を目安にしましょう。
✔ 30cm以内なら簡単に登り降りできる
✔ 使用頻度が上がる
✔ 年齢を問わず利用しやすい
もちろん、30cmを超えても全く使えないわけではありませんが、より快適に利用してもらうためには、この距離を意識すると良いでしょう。
3. 昇降口を多く設置する
キャットタワーを有効活用しよう
多くの家庭では、キャットタワーが1台か2台、部屋の隅に孤立して置かれているケースが多いですね。しかし、これはもったいない使い方です。
キャットタワーは優秀な昇降口になります。以下のように活用しましょう
✔ キャットタワーの左右にキャットウォークを延ばす
✔ 複数のキャットタワーをキャットウォークでつなぐ
✔ 家具を階段状に配置して昇降口を増やす
昇降口が多いメリット
✔ 緊急時にすぐ逃げられる
✔ 多頭飼育時のトラブル防止
✔ 人見知りな猫も安心して過ごせる
4. 目的のある場所を作る
単なる通路以上の価値を
高い場所を作る際は、そこに目的を持たせることが大切です。
例えば、テレビの上にキャットウォークを設置しただけでは、猫はあまり利用しないかもしれません。
効果的な目的の例
✔ 窓からの景色を楽しめる場所
✔ リビングや家族を見渡せる場所
✔ くつろげるお昼寝スポット
✔ 隠れ家になるボックス
特に窓際の設置は最優先です。
外の景色は猫にとって最高のエンターテイメント。窓際から徐々に部屋の中へとキャットウォークを広げていくのがおすすめです。
5. 行き止まりを作らない
自由に動き回れる環境を
高い場所の動線を作る際は、必ず左右に降りられる場所を用意しましょう。行き止まりがあると、猫はその場所をあまり使わなくなります。
行き止まりがある場合の問題点
✔ 逃げ場がなくなる
✔ ストレスの原因になる
✔ 喧嘩の際に危険
6. 落下対策を忘れずに
安全性は最優先
高い場所を作る際は、落下対策も重要です。以下のポイントに注意しましょう。
✔ 奥行きは30cm以上を目安に
✔ お昼寝スペースなら40cm以上必要
✔ 滑り止めマットを設置する
✔ 極端に高い場所は避ける
DIYでキャットウォークを作る場合は、100均の絨毯マットを木工用ボンドで貼り付けるのが簡単でおすすめです。
7. 安定性を確保する
グラつきは絶対NG
一度でもグラつきを経験すると、猫はその場所を怖がって使わなくなります。安定性の確保は非常に重要です。
注意点
✔ 天井つっぱりタイプの場合は定期的にチェック
✔ 吊り橋タイプは足を挟む危険があるので避ける
✔ しっかりと固定されているか確認する
8. 透明なステップは使わない
猫目線で考えよう
透明なステップは、下から猫の肉球が見えて可愛いと人気ですが、実は猫にとっては非常に怖い存在です。
透明ステップの問題点
✔ 猫の視力では空間との境目がわかりにくい
✔ 落下事故の危険性がある
✔ 怖がって使わない猫が多い
人間目線ではなく、猫目線で考えることが大切です。
まとめ:猫が本当に喜ぶ高い場所づくり
いかがでしたか?高い場所づくりには、意外と多くのポイントがあることがおわかりいただけたと思います。
ここで紹介した8つのポイントを意識しながら、ぜひあなたの家の猫ちゃんのための素敵な空間を作ってみてください。
完璧を目指す必要はありません。少しずつ改善していけば、きっと猫も喜んでくれるはずです。
高い場所づくりの際は必ず猫の様子を観察してください。好みや性格は猫それぞれ。あなたの猫に合わせて、試行錯誤しながら理想の空間を作り上げていってくださいね。
実際に、高い場所を作る際には、こちらのブログを参考にしてみてください。
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猫を幸せにするアドバイザーとして、飼育トラブル・室内環境・保護活動・商品やプロジェクトのアドバイスや監修を行っています。保護猫シェルターや、シェルターを持たない一時預かりプラットフォームの運営を経て、現在は「みんなで猫だすけ」アプリの開発・運営を行う。
資格:キャットライフアドバイザー/猫との住まいアドバイザー/ペット共生住宅管理士/犬猫行動アナリスト/愛玩動物飼養管理士2級 他