
猫の爪とぎ、ただなんとんなく部屋の空いてる場所に置いていませんか?
猫の爪とぎには複数の役割があり、それに伴い「爪とぎしたい場所」というのが明確にあります。
それを考慮して配置しないと、意図しない壁や家具で爪とぎされることに繋がり、猫の満足度も下がってしまいますので、猫の習性を考慮した爪とぎの置き場所を見直していきましょう。
目次
爪とぎの役割
猫にとって、爪とぎの主な役割は以下です。
・古くなった爪を剥がす
・テリトリーを主張(マーキング)
・気持ちを落ち着かせる
室内猫であっても、猫本来の習性は野生猫と変わらないので、爪とぎの役割を意識した場所に爪とぎを置いてあげると、猫は喜んでその場所で爪とぎをしてくれるようになります。
おすすめの置き場所
玄関や窓の近く
玄関や窓からは外のいろんな匂いが入ってきます。
人間には分からなくても嗅覚が優れている猫にとっては、自分のテリトリーに外部の匂いが入ってくることで落ちつかなくなり、ストレスになることも。
特に、野良猫や知らない猫の匂いが入ってくると、テリトリー侵害されたような気分に・・・
「ここは自分のテリトリーだ!」と主張できるよう、玄関やよく換気をする窓際に爪とぎを設置してあげると、マーキングで応戦することができます。
敏感な子は、玄関や窓に向かってスプレーなどの粗相をしてしまうことも… そんな時はトイレを設置してあげることで粗相が解消することもあります。
部屋の入口
空間が切り替わる部屋の入口は、猫の気分も切り替わるので、爪とぎをして気持ちを落ち着かせたり、上がったテンションを発散させたくなるようです。
リビングや寝室など、各部屋の入り口に爪とぎがあると積極的に使ってくれるようになります。
部屋の中央にある柱
猫は体全体を使って爪をとぐので、けっこうな力が加わります。
そのため、全く動じない頑丈な場所で爪とぎしたくなるのです。
壁や家具で爪をとぐのもそれが理由なので、もし部屋の中央に柱があれば、柱を猫の爪とぎスポットとして活用してみてください。
オススメの方法は、麻紐で柱をぐるぐる巻くだけ。
柱を傷めることもなく、くたびれたら巻き直しすればいいのでとても簡単です。
木登りをするように上の方まで登るようでしたら、そこから飛び移れる家具などで導線を作ってあげると、猫本来の習性が満たされQOLもアップしそうです!
柱が無ければ、太めの脚のテーブルなどでも代用できます。
研がれたくない場所をガード
「猫が爪をとぎたい場所」に「魅力的な爪とぎ」があれば、人間が困る場所での爪とぎは減ってくるはず。
ただ、一度爪とぎのお気に入りスポットだった場所には、自分の匂いがついていて、なかなか止めてくれないことも…
また、されては困る場所で爪とぎされたとき「ダメよ!」と声をかけたり近づいて止めに入ると、飼い主の注意をひけた!と学習してしまうので、無反応に徹して物理的な対策を行っていきましょう。
ソファーや家具をガード
ソファーは、猫が爪をとぐ「家具ベスト1位」かなと思います。
どんなに力を込めても動かないし、爪がひっかかりやすい材質なところが魅力のようです。
特にソファーの側面は被害にあいやすいので、わが家では布を掛けたり物を置いて、物理的に爪とぎ出来ないようにしています。


爪とぎ防止シートを貼ったり、猫が好きなサイザル(麻)マットを掛けて逆にソファーを魅力的な爪とぎにしてしまうのも手です。
爪とぎしてしまう場所の近くに、爪とぎを設置してあげるのも◯。
立った状態で爪をとぎたがる猫は多いです。
ソファー全体で爪を研いでしまう猫には、ソファー全体を覆えるカバーがオススメ。
防水素材タイプも増えているので、粗相に困っているお家にも便利です。
壁をガード
壁の爪とぎ被害が広範囲になると、見た目も悪くなる上に、賃貸では猫の飼育がオーナーさんから嫌がれる原因にも…
できればはじめから、壁で爪とぎされないようガードしておきたいものです。
特に、壁の内側に柱が入っている出っ張りや角は、爪とぎスポットになりやすいので、家具などの配置を工夫するか、保護シートなどのグッズを使って対策していきます。



写真の猫ちぐらは、天井部分に乗って何度か爪とぎされてしまったので、トレーを乗せガードしています。

壁紙保護シートは透明でも艶があるタイプが多いので、貼る場所によっては逆に悪目立ちしてしまうことも・・・
保護シートなどは一時的な対策にし、他に魅力的な爪とぎスポットを同時進行で準備していきます。
最近は、賃貸でも貼って剥がせるタイプの壁紙シートなんかも色々出ているので、少し厚みのあるものや、腰壁として部分的に貼っていくのも良さそうです。

オススメの爪とぎ
爪とぎは、爪にしっかりと引っかかりやすい、ダンボールや麻が素材がオススメです。
わが家では、猫ベッドも兼ねているダンボールタイプの爪とぎを部屋のあちこちに配置しています。
猫はボロボロの爪とぎを好むと聞いてから交換のタイミングが分からなくなり、かなり使いこむように(笑)
インテリアに合わせ、好みの壁紙シートなどを貼ると愛着がわくのでオススメです。

平らな面も気持ちよさそうに寝そべっているので、ひっくり返して両面使っています。

丸いタイプは中身だけを交換できるのが良きです。
これまで片側だけ使って処分しちゃってましたが、こちらも両面使えることに最近気がつきました…

いかがでしたでしょうか。
たかが爪とぎ、されど爪とぎ。
猫にとって爪とぎは、マーキングやストレス発散も兼ねているので、適した場所に適した数(各部屋に1個以上)を配置してあげてみてください。
爪とぎが満たされていれば、猫のQOLもぐ~んとアップしますよ!
「猫が喜ぶ爪とぎスポット」のショート動画はこちらです。
こちらのブログもオススメです。
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猫歴27年、譲渡猫200匹、猫の相談500件
資格:キャットライフアドバイザー/猫との住まいアドバイザー/ペット共生住宅管理士/愛玩動物飼養管理士