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猫をお迎えする際の「ケージ」について解説するシリーズは、今回がいよいよ最終回。
こちらのブログ内容に興味がある方は、前回までのブログも参考にしていただける点が多いはずですので、必要な方は合わせてお読みください。
最終回では、ケージ生活が終わったあとの便利なケージ活用法についてまとめています。
ケージは大きくて圧迫感があってインテリアに馴染まないから、猫のケージ生活が終了したら片付けたい・・・そう思われ方も多いかと思います。
でも、ちょっと待って!
ケージは思いのほか、便利に使えます。
怖い思いをしたときに逃げ込む「安全地帯=ホーム」のような場所になったり、キャットタワーのような遊び場や、お昼寝場所にもなります。
また、空間を立体的に捉える猫のために、家具と家具を移動するときの導線作りとしても便利。
次の章から詳しく解説していきます。
目次
ケージを「安全地帯=ホーム」にする
家中フリーになった猫が、来客時や大きな地震があった時など怖い思いをした時に、逃げ込める場所「安全地帯=ホーム」としてケージを活用できます。
ホームが無いと毎回どこへ逃げたか分からなくなり、脱走の危険も高まります。
地震で停電になったり、自宅から一刻も早く避難する必要があるときに、どこにいるのか分からないと命の危険も・・・
また、動物病院が好きな猫は少ないので、連れて行かれることが分かると捕まえるのが困難になりますが、ケージにいてくれればお互い追いかけっこにならずに済みます。
ケージを嫌がる猫に使ってもらう方法
ケージ生活中に「閉じ込めらた感」が強かった猫ほど、ケージに入れられるのを怖がってしまいますので、ケージフリー後は扉を全開にして置いておきます。
そして、ご飯をケージの中に置き、ケージ内でご飯を食べてもらう習慣をつけます。
トイレやお気に入りの猫ベッドもケージの中に設置し、おやつや遊びもケージの中に誘導して「ケージ=楽しい」記憶を増やしていきましょう。
中に入ってもケージの扉は閉まらなし、「ここに居ると楽しい!」と感じるようになってくると、徐々に自らケージの中に入って寛いだりしてくれるようになります。
お留守番の時ケージに入れるのはどうなの?
人間が家を留守にしている間、部屋の中で猫にイタズラされたら困るからとケージの中でお留守番をさせたい方もいるかもしれません。
前回までのブログでは、飼育初期はケージからはじめることをオススメしてきましたが、一度フリーになった猫に長時間ケージの中で過ごしてもらうのは、猫にとっては酷なのでは?と思います。
猫はとても自由で思ったとおりに行動したい生き物です。
心配だからとケージに入れたつもりが、出たがった猫がケージ内で暴れたり、出ようとして挟まったりする危険性も出てきてしまいますし、増々ケージ嫌いになり近寄ろうとすらしなくなってしまいます。
“危険だからケージに入れる”のではなく、”飼い主がいないときも猫に危険がないよう室内を整える”ようにしてください。
もしどうしても一時的にケージにいれる必要がある際には、留守時の寒暖差対策と合わせ、見守りカメラなどで外出先でも安全を確認できると安心です。
ケージを「遊具」にする
ケージは2~3段と高さがあるのでキャットタワーのように使うことができます。
とはいえ目的が無いと、自らケージの中に入ったり上に登ったりしないので、ハンモックを上から吊ったり、お気に入りのベッドを一番上の棚板に設置し、猫にとって楽しい場所に模様替えをしていきましょう。
また、ケージは内側だけではなく外側も使えるので、ケージの天板で寛げるようマットを敷き快適に過ごせるように工夫してみて。
3段ケージの場合、登るときはロッククライミングのようにがしがし登ることができても、降りるときの動線は必要になるので、他の家具をつたって降りれるようにするか、増設できるステップなどを活用してみてください。
子猫や高齢猫は高すぎる場所は危険なので、導線を作る場合は高すぎないように気をつけてあげて。
ケージの置き場所
飼育初期のケージ生活中にオススメのケージ設置場所は、以前のブログで解説していますが、ケージフリー後のケージは猫にとって「ホーム」兼「遊具」となるので、そのような観点からベストな場所を考えていきます。
猫の性格・習性から考える
怖がりで神経質
怖がりで神経質な猫の場合、「安全地帯=ホーム」として使ってもらえるようにします。
・人の出入りが激しい場所を避ける
・いつでもすぐに逃げ込める場所(ドアが閉まって入れない☓)
活発で好奇心旺盛
活発で好奇心旺盛な猫の場合、「遊具」やお昼寝場所として使ってもらえるようにします。
・人の気配が感じられる場所
・他の家具をつたって上り下りできる場所
猫の一般的な習性も合わせベストな場所を探ってみてください。
・外の景色が見える場所
・寒暖差対策ができる場所
・部屋全体が見渡せる場所
・テレビやスピーカーなどの近くは避ける
他の家具と合わせて配置する
猫は空間を平面ではなく立体的に捉えています。
このため、背の高い家具などをうまく利用することで、猫が楽しめるエリアを増やすことができます。
ケージは家具の中でも大きめで高さもあるので、これを利用しない手はありません。
他の家具やキャットタワー、キャットステップなども合わせて猫の導線づくりをしてみてください。
いかがでしたでしょうか。
ケージを積極的に使ってくれなかったとしても、季節が変わると突然使いはじめたり、設置場所や隣接するものが変わると使いはじめることが多いです。
「使ってくれないから・・」とすぐに片付けたりせず、「どうやったら使ってくれるかな!」と楽しみながら気長にレイアウトを替えてみてください。
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資格:キャットライフアドバイザー/猫との住まいアドバイザー/ペット共生住宅管理士/犬猫行動アナリスト/愛玩動物飼養管理士2級 他