
前回のブログでは、新しい猫をお迎えした際のケージの必要性と選び方について解説しました。
今回は、 なかなか悩ましいケージの設置場所について、これまでの経験を整理してまとめてみました。
ケージのベストな設置場所は、先住猫の有無や猫の性格、家族構成・間取りなどによっても変わってきますので、皆さんのお家の中でのベストなケージ設置場所を探るための参考にしていただけたらと思います。

目次
先住ペットがいる場合
犬や猫などの先住ペットがいる場合は、 お迎えする猫の駆虫や感染症の隔離期間、それぞれの猫の性格などを複合的にみていく必要があります。
先住ペットと早く仲良くさせたい気持ちが焦ってしまいますが、時間をかけて対面させた方がお互いの心の受け入れ準備も整い、結果的には仲良くなりやすいです。
また、ついお迎えする猫をかまったり優先してしまいがちですが、新しい猫にヤキモチやジェラシーを抱かれないよう、いつも以上に先住ペットを優先し遊ぶ時間を増やしてあげるなど配慮してあげてください。
◆駆虫や感染症の隔離期間中 or 先住ペットの猫への反応が未知数
→ 隔離部屋にケージを設置します。
隔離期間が終わり新しい環境に慣れ始めたら、ケージ越しの対面を1日5分ぐらいから少しずつはじめていきます。
◆駆虫や感染症の隔離期間を終えている and 先住ペットが猫フレンドリー
→ 必ずしも隔離は必要ないので、次章以降の結果と合わせて判断します。
猫の性格からケージ設置場所を考える
猫の性格といってもいろいろなので、ここでは「 新しい家族に対しての人馴れ度 」と「 臆病・繊細 ↔ 冷静・好奇心旺盛」を軸に考えてみました。
猫の性格を熟知している保護主さん(これまでお世話していた方)から、ケージ設置場所についてアドバイスがある場合はそれに従っていただくのがベストですが、具体的な設置場所のアドバイスがなかった場合は、以下を参考にしてみてください。

【1】新しい家族に対しての人馴れ度
・ケージに近づくと怖がる → A
・触ろうとすると怖がる → A or B
・抱っこはできないが、触るのは比較的大丈夫 → B
・抱っこも触ることもできる → B
※怖がっているかの判断=威嚇・猫パンチ・イカ耳・固まる
【2】臆病・繊細 ↔ 冷静・好奇心旺盛
どちらかというと 臆病で繊細 → A
どちらかというと冷静で好奇心旺盛 → B
【1】【2】 合わせて判断する
・どちらもA → 人の出入りが少なく静かな部屋
・どちらもB → 人の気配があるリビング
・ A + B → 人の気配があるリビングでも大丈夫そうだが、家族構成も合わせて判断します。

家族構成からケージ設置場所を考える
家族の人数が多いほど猫は怖がってしまうため、人数やリビングの利用頻度も合わせて考えていきます。
◆家族が1~2名
上で「A + B」判定の場合も、リビングでも大丈夫そうです。
◆家族が3名以上 or お子さんがいる(大声を出したりドタバタしがちな中学生ぐらいまで)
思いっきり「B」の猫以外は、 リビングは避けた方が良さそうです。
人の出入りが少なく静かな部屋とは?
まず、夏や冬場などは、室内の温度調節ができる部屋がマストになります。
エアコンが無くても、扇風機やホットカーペットなどでの代用も可能です。
臆病で繊細さが激しい子ほど、家の中で最も人の出入りが少なく静かな部屋が好ましいです。
・普段使用しない納戸
・寝室
・書庫、趣味の部屋、仕事部屋など
環境に慣れてきて少しずつの刺激が必要な時期になったら、ケージ設置部屋に人がいる時間を増やしていきます。

リビング
リビングにケージを設置することになった場合の、オススメの設置場所は以下です。(ワンルームの場合も同様)
・リビングの片隅や、外が見える窓際がベスト
・エアコンの風を直に受けない場所
・音が出るテレビやスピーカーの近くは避ける
・入り口やキッチン横など、人が頻繁に通る場所を避ける
全てをクリアするのが難しい場合は、家具のレイアウト変更をしできるだけ猫が快適に過ごせる環境を整えてあげてください。
また、ケージから手の届く範囲に物を置かないようにします。人間がいない時間にケージの中に物を引き込んでイタズラしたり誤食してしまう猫もいます。カーテンにも注意が必要です。

いかがでしたでしょうか。
今回は、ケージの置き場所の考え方についてまとめてみました。
こちら↓の記事では、 「ケージにできる工夫とNG行動」ついて詳しくまとめていますので合わせて参考にしてみてください。
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